未経験から始める日本語教師の第一歩!!研修って何するの?

この記事の著者
名前:かなはん 趣味:映画鑑賞 肩書き:大学職員、ネットビジネス、日本語教師の三足のわらじを履く現役大学職員。 新卒で大学に就職し、現在は学生支援課にて留学生を含む学生さんの生活サポートを行っている。 毎日楽しく働きながらも、手取り15万円という金額に疑問を感じ 在職中に副業を始め、月5桁を達成。 大学職員や日本語教師になりたい人、副業で稼ぎたい人向けのテクニックも公開中。

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おはこんばんにちは!!

日本語教師として採用されると、日本語学校によってはガイダンスや研修を実施する学校があります。

今回は「未経験から始める日本語教師の第一歩!!研修って何するの?」をご紹介します。
これから日本語教師を目指す人にも参考になると思うので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

第1回目:基礎研修

第1回目の研修は、学校にて行われました。

私は遅刻しないように早めに行ったところ
30分前に到着したので、近場で時間を潰してから行きました。

第1回目の研修では、教育理念や学習目標、方針に関する説明でした。
例えば「教師が一方的に日本語を教えるのではなく、学生が主体となる授業をしてください。」などです。

すぐに答えを教えると学生さんが甘えてしまうので
間違っても良いので、学生さんに頑張って考えてもらい
口に出して話してもらうことが教育方針とのことでした。

また、文法を覚えても使う機会がないと忘れてしまうので
学生さんが日常生活で使えるような場面を想定して授業をしてくださいとのことでした。

あとは、使用テキストの説明と授業体験(約20分)を行いました。
現役で活躍している先生が目の前で授業をしてくださるので
「こうやってやるんだな!」と、とても勉強になりました。

また、先生によって若干違いがあるのが「語彙コントロール」です。

語彙コントロールは何かというと、、、
「まだ習っていない単語や文法は使わず、留学生が既に勉強した単語や文法を使って分かるように話すこと」です。

日本語を勉強して間もない留学生は、長文を聞き取ることが難しく
特に、接続詞が多いと聞き取れない留学生も多いです。
なので、一文を長く話さないように気を付ける必要があります。

例えば「明日、東京で学校説明会がオンラインで行われるので
興味がある人はネットから申し込んでください。」という文章は自然な日本語ですが、長いですよね?

なので、語彙コントロールを使って話します。

  1. 明日、東京で学校説明会があります。
  2. オンラインで見ることができます。
  3. 聞きたい人は、ネットから申し込んでください。

このように、日本語教師は留学生が聞きやすいように、なるべく短い文章で話す能力が求められます。

どの辺りまで語彙コントロールが必要なのかはクラスによって異なりますが
常に留学生の反応を見つつ適宜変えていく必要があります。

第2回目:発音・音読研修

第2回目の研修は、発音、音読について勉強しました。

最初に「音と文字は同時に教える」ということを学びました。

例えば、あいうえおを教えるとき、文字だけを見せても
なんて発音すれば良いのか学生さんは分かりませんよね。

なので「あ」を書いたら「あ」と発音して
どうやって読むのかを分かってもらう必要があります。

他にも、国籍によっては
濁音(ばびぶべぼ)と半濁音(ぱぴぷぺぼ)は聞き取りが難しいです。

なので「か」と「が」を言って「今どっちを言ったでしょう?」など
みんなに聞いてゲーム感覚で覚えてもらう方法も教えていただきました。

あとは、促音(そくおん)、長音、拗音(ようおん)です。

促音は、こんな感じです。
①きて(2拍)
②きって(3拍)

日本人なら簡単に話せますが
①と②を区別して話すことが難しい国籍の人もいます。

「こちらに来てください。」を「こちらにきってください。」と言われると
私たち日本人は「うん?」ってなりますよね。

この促音もマスターしてもらうために
毎日イントネーションチェックの時間があります。

そして、拗音とは「がくしゅう」「べんきょう」などの
「ゃ・ゅ・ょ」を含む、1音節が仮名2文字で表される音ですが
この拗音も留学生には難しいです。

あとは、アクセントです。
標準語と大阪弁でアクセントが違うと意味が変わる単語がありますよね。

例えば、牡蠣と柿、橋と箸は、手を使って上下練習することで
高低差に気付いてもらうという方法を教えていただきました。

そして、リズムです。
夏になったらよくやる「我々は宇宙人だ。」を思い出してもらいたいのですが
リズムが単調になるだけで、急に機械っぽくなりますよね 笑

私たちは普段、何気なく日本語を話しているので
「この単語のリズムは〜」なんて一個一個考えなくても自然に話せますが
このリズムも留学生にとっては難しいです。

ですが、ネイティブスピーカーに近づくためには
このリズムがとても大事になってきます。

そして、イントネーション
例えば「そうですか。」という文章を話すとき
語尾を上げるか下げるかで雰囲気が変わります。

語尾を下げると落ち込んでいるように聞こえますが
語尾を上げると質問しているように聞こえますよね?

他にも、ポーズも大事です。
例えば、この文章を読んでみてください。

「はじめましてわたしはだいがくではたらいています」

この文章に漢字と区切りを入れてみます。

「初めてまして 私は 大学で 働いています」

漢字と区切りを入れたことで
急に読みやすくなりましたよね?

こんな感じで区切り(ポーズ)って、すごく大事なんです。
私たちは普通に読めますが、留学生にとっては難しいそうです。

あとは、プロミネンスです。
プロミネンスは「強調」という意味です。

例えば、「初めてまして 私は 大学で 働いています」の中で
「”大学”を強調して話してください。」と言われたら、どう読みますか?

「大学」の部分を大きく話しませんか?
何か強調して話したい部分を大きく話すことを「プロミネンス(強調)」と言います。

最後にプロソディーです。
「初めまして。私は田中です。よろしくお願いします。」という文章を話してみてください。
文章の中にも、流れるような高低差がありませんか?

一定の高さで話すと、先ほどのリズムと同じで
AIが喋っているような感じになるので、このプロソディーも大事なんです。

こんな感じで、日本語って、実はすごく奥が深いんです。
なので、ネイティブ並みに日本語を話せる人って本当にすごいし尊敬します。

それに、日本語は、ひらがな・カタカタ・漢字の3種類があるので
覚えるのは大変だと思います。

第3回目:パソコン研修

第3回目は、パソコン研修でした。

パソコン研修といっても、そんなに難しいものではなく
Googleスプレッドシートの使い方など、基本的なことを勉強しました。

また、パワーポイントで編集する方法や
Zoomを使って授業をする方法も教えてもらいました。

最後に模擬授業の練習ということで
導入から発話練習までの流れを見直しました。

第4回目:授業見学

第5回目の研修は、授業見学でした。

常勤職員として活躍されている先生の授業を見学させていただきました。

留学生は1クラスに20名ほどいました。
国籍は、中国、ネパール、フィリピン等で
男女比は4:6と少し女性が多いクラスでした。

以下のような流れで授業が行われました。

  1. 出欠確認
  2. 学校説明会などのお知らせ事項
  3. 発音練習
  4. 宿題チェック
  5. 漢字練習
  6. ディクテーション
  7. リスニング問題
  8. 読解問題
  9. 文法練習

学校によって異なりますが
だいたいこんな感じの流れで授業が行われます。

テキストの絵に描いてあるもの(例:傘など)は
現物を見せることでイメージしてもらいやすいので
なるべく用意した方が良いとのことでした。

それぞれ、どの項目で何分くらい使うのか等の目安はありますが
クラスによって途中で質問が来ると、そこで進行はストップしてしまいます。

すぐに答えられるものであれば、その場で回答しても良いですが
時間がかかりそうであれば「授業後に対応しますね。」でも良いです。

決められたカリキュラムを最後まで行うということが最優先で
残った分を次回の授業で回すのは、どの日本語学校でも基本的にNGです。

次に回すことで、どんどん後ろにずれてしまうので
その日のうちに全ての科目を終わらせるようにしなければいけません。

この辺りは学校によって異なるので、あくまでも参考にしていただければと思います。

第5回目:模擬授業研修

第6回目の研修は、模擬授業でした。
事前に取り扱う文型を指定されるので、当日までに準備をして模擬授業に挑みました。

養成講座と同じで、他の先生方は学生役をします。
私も他の先生が授業をしているときは、学生役をしました。

他の先生方が授業をすることで「ここは真似しよう。」など
気づけることが多くて良かったです。

模擬授業の前日は、緊張というか
「ちゃんとできるかな…」という不安で全然眠れませんでした笑

実際にやってみると、思ってもみなかった答えが出てくるなど
実際の授業でも起きがちな回答もあり、とても勉強になりました。

いかに学生さんに発話をしてもらうかが難しく感じますし
意外な答えが出てきても否定せず、全て褒めることが大事です。

就職やアルバイトなどで日本語を使うからという理由で通っている学生が多いので
最低限、日本人とコミュニケーションを取れる日本語を覚えてもらえたらOKと思っています。

微妙な回答が出てきても否定しない。
とにかく褒めて褒めて褒めまくるという授業をしています。

決められた授業の流れに沿って模擬授業を行い
合格することで、教師としてデビューできます。

模擬授業は全て学生役が日本人なので
空気を読んで回答してくれますが、実際はそんなに上手くいきません。

それに、どんな生徒がいるかによってクラスの雰囲気も違いますし
みんながモチベーションが高いわけではないです。

バイトで疲れているのか寝ている学生も見かけますが
勉強しないで困るのは本人なので、一度注意してダメなら放置しています 笑

第6回目:授業前の振り返り研修

第7回目の研修は、ハラスメントや授業の流れを再確認しました。

最近は、ハラスメント!コンプライアンス!などの言葉を聞く機会が増えたので
「言いたいことも言えない、こんな世の中じゃ…」と感じていますが
あなたが働いている会社や大学、学校はどうですか?

あとは、出席簿や引き継ぎノートの作り方や
教室内のルール(飲食禁止など)も学びました。

その他、毎日必ずやらなければいけないこと(宿題チェックなど)
テスト日にやること等、普段の授業とは異なる日があることも教えていただきました。

よくある質問

授業の準備はどれくらい時間がかかるの?

先生によりますが、最初の頃は慣れないので、2時間近くかかることもあります。

シフトや授業の授業範囲は、いつ分かるの?

学校によりますが、シフトは数ヶ月単位などで一気に出てくることが多いです。
授業範囲は、学校によっては前日に渡されるなんてこともあります。
(前日に授業範囲を言ってくる学校は、やめた方がいいですよ…)

常勤と非常勤の違いは?

非常勤はアルバイトと同じような感じです。
週に何回入りたいかは学校と相談の上で決まることが多いです。

常勤は正社員のような感じなので
基本的に毎日月〜金まで出勤し授業をします。

常勤の場合はクラス担任を持つことになるので
授業以外の準備ややることが非常勤以上に多いです。

授業する際に気をつけないといけないことは?

学生に触れないようにすることです。
歩いていてぶつかったりするのは仕方ないですが
寝ている生徒を起こすときに肩を叩くだけでもセクハラ扱いになります。

また、授業中にゲームをして遊んでいる学生を注意するときも
声のかけ方は十分に注意してください。

中には、注意の仕方で激怒する学生がいます。
(そもそも注意されるようなことしてる方が悪いと思うけど…)

日本人から見ると「え、そんなことするの?」と思う学生も多々いますし
違う意図で解釈する学生も稀にいるため
注意の仕方には十分気をつけてください。

遅刻は何分くらいまでならセーフ?

クラスの担任によって考え方が異なるので、基本的に担任に合わせる必要があります。
私は、出席簿を付けている間に来たらOKにしています。

授業中の携帯使用はどこまでが許容範囲?

最近は、スマホで分からない単語を調べる学生が増えてきました。
そのため、単語を調べているのかゲームをしているのか分からないこともあります。

授業以外のことをしている学生には、1,2回注意してもやめない場合
そのまま放置という先生もいるようです。

私は、学校に来ているだけマシだと思っています。
それに、注意するたびに授業がストップするのが嫌なんです。
喋るなど、授業妨害さえしていなければ良いかなという感じです。

細かい質問に答えられるか不安です…

文法の違いなどを聞かれて分からないときは
「次回の授業で回答してもいいですか?」と答えてOKですが
忘れずにちゃんと回答するようにしてください。

時間配分が上手くできるか心配です…

こればかりは、やりながら慣れるしかありません。
時間が足りないと思ったら、練習問題を1つ削るなど対応してみてください。

ベテランの先生でも最後までカリキュラムができないこともあり
途中質問があると、そこで時間がずれてしまうので時間配分は難しいところです。

留学生に伝わる授業ができるか心配です…

これも正直慣れです。
Aクラスで上手くできた授業でもBクラスに行くと全然通じないなど
どんな学生がいるかによって全然異なるというのが現実です。

何十年も日本語教師として働いている先生も
これまで何度も失敗し場数を踏んで経験されているので
「誰でも通る道」と思われておくと、少しは気が楽だと思います。

まとめ

今回は「未経験から始める日本語教師の第一歩!!研修内容の中身を徹底解説!!」を詳しくご紹介しましたが、いかがでしたか?

研修の中身は

  1. 基礎研修
  2. 発音・音読研修
  3. パソコン研修
  4. 授業見学
  5. 模擬授業研修
  6. 授業前の振り返り研修

未経験者ほど、研修が充実している学校に行かれることを強くオススメします。

初めてのことは分からないことも多いですし、失敗することもあると思います。
ですが、やっていくにつれて慣れるので大丈夫です。
みんな最初は失敗するので、気楽に始めていただければと思います。

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